新刊紹介:大井浩二監訳 『女性のための衣装哲学:The Dress of Women

シャーロット・パーキンズ・ギルマン 著、大井浩二 監訳
相本資子・藤田眞弓・平松さやか・井上稔浩・勝井伸子 共訳
A5判並製 / 256ページ
定価 : 本体2,500円+税
ISBN 978-4-86780-032-4
出版年月日 : 2023年12月25日
出版社:小鳥遊書房
https://www.tkns-shobou.co.jp/books/view/587

『女性のための衣装哲学』は、短編「黄色い壁紙」で知られているギルマンの個人雑誌『先駆者』の第六巻に一年間連載された作品。ギルマンは女性の衣服を手掛かりにして、アンドロセントリズム―男性は最も重要で、女性は二次的であるという見方―が支配するアメリカ社会の構造を明らかにしようとしている。1915年というかなり早い時期に、男性中心主義からの解放の重要性を説いた「先駆者」ギルマンの衣装哲学は、ミソジニーやルッキズムがはびこっている21世紀の私たちにとっても傾聴に値する。

目次
はじめに
第一章 衣服における基本的動機
第二章 衣服を修正する力
第三章 関連する原理
第四章 身体の健康と美
第五章 美 vs 性差
第六章 帽子
第七章 装飾芸術、装飾、そして装身具
第八章 人道的考察と経済的考察
第九章 さらに深い経済的考察
第十章 ファッションという名の権力
第十一章  ファッションと心理学
第十二章  望みと慰め
訳注
訳者解説
索引