書籍名:『アジア・パシフィックの劇場文化』
編著者: 藤岡 阿由未(監修)、石塚 倫子、蒔田 裕美、赤井 朋子、川田 伸道、古木 圭子
閑田 朋子
発行年月日:2024年10月26日
出版者:朝日出版社
頁数:248頁
定価:本体2,400円+税
ISBN:9784255013794
19世紀末から21世紀までのアジア太平洋の演劇を「移動」という視点で考察している。「移動」と「制止」をキーワードに、ローカル・アイデンティティ生成の場としての劇場に視点をおく演劇研究の書。
序論:劇場から、海を臨む (藤岡阿由未)
第1章
沖縄: 歌劇『泊阿嘉』誕生の周辺――沖縄の劇場文化と辻(チージ)(石塚倫子)
[コラム] 香港:映画館を兼ねた劇場―香港の太平戯院(赤井朋子)
第2章
上海: ライシャム劇場――上海バレエ・リュスのクラシック・バレエ上演(蒔田裕美)
[コラム] 台北: 台湾・同仁社と近代演劇―日本統治期における内地の影響 (石塚倫子)
第3章
シンガポール: シンガポール最初の英語演劇とカルチュラル・センター (赤井朋子)
[コラム] バンコク:『王様と私』・『アンナと王様』――タイでは上演禁止の、タイを舞台にした映画 (閑田朋子)
[コラム] ハノイ:ハノイ歌劇場――現代ベトナムを築いた美しきランドマーク(蒔田裕美)
[コラム] マニラ:国立劇場タンガラン・パンバンサ―占領と独立を経た複数のフィリピン演劇(藤岡阿由未)
第4章
メルボルン: メルボルン・シアター・カンパニーの歴史と発展――ジョン・サムナーとレイ・ロウラー(川田伸道)
[コラム] オークランド:オセアニアのオリエンタリズム――オークランド・シビック・シアターの劇場建築(藤岡阿由未)
第5章
ホノルル:クム・カフア・シアターとハワイのローカル演劇(古木圭子)
[コラム] サンフランシスコ: 日米文化外交と戦争記念歌劇場(藤岡阿由未)
第6章
ロサンゼルス:イースト・ウエスト・プレイヤーズにおけるアジア系アメリカ演劇の発展(古木圭子)
[コラム] 横浜:ゲーテ座―日本と西洋演劇の架け橋となった劇場(川田伸道)
第7章
東京・浅草:巨大パノラマ劇場浅草―見世物と文明開化(閑田朋子)
[コラム] 大阪:関西のモダニズム文化と大阪朝日会館(赤井朋子)
第8章
東京・浅草:帝国劇場における『東京行進曲』上演―大衆から国民へと変容する観客(藤岡阿由未)
あとがき:石塚倫子