白川恵子著『抵抗者の物語――初期アメリカの国家形成と犯罪者的無意識』

正典作家・作品研究ではない、埋もれているテクストや、読み捨てられる類の大衆作家による多様な物語群から、アメリカ国家生成・独立建国以来、潜在しつづける矛盾と、体制に叛逆する精神を探るアメリカ文学・文化研究。

出版年月日: 2019/10/21
ISBN: 9784909812209
判型・ページ数: A5・384ページ
定価: 本体3,800円+税

目次
序章 自浄作用としての抵抗と犯罪の物語
第1章 売れる偉勲・憂うる遺訓
――メイソン・ロック・ウィームズの『ワシントン伝』再考
第2章 アメリカン・イーグルとバード・ウーマン
――国璽決定プロセスと先住民ピース・メダル「外交」
第3章 魔女の物語とインディアン
――ジョン・ニールの『レイチェル・ダイア―』とアメリカ文学の独立
第4章 詐欺師的独立宣言
――『スティーヴン・バロウズ回想録』とシェイズ叛乱のパロディー
第5章 ナンシー・ランドルフ・モリスの幸福の追求
――誘惑小説の実演転覆とジェファソン周辺の「幸福の館」
第6章 ウォーナー・マッケアリーの復讐
――元奴隷と白人モルモン妻の奇妙なダブル・パッシングの一事例
第7章 帝都の物語
――アンテベラムの都市犯罪小説と建国祖父の遺産継承
第8章 奴隷的不服従
――ルイザ・メイ・オルコットのセンセーショナル・スリラー
第9章 そして誰もが黒くなった
――アリス・ランダルの『風は去っちまった』における再生の政治学
第10章 ツァラル島再
――マット・ジョンソンの『ピム』におけるダーク・ピーターズの復権
あとがき
索引

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