書籍名: 『アンドロセントリック・アメリカ――コニーとクローヴァーと二人のヘンリー』
著 者: 大井浩二
発行年月日:2025年3月31日
出版者: 小鳥遊書房
頁数: 194 頁
定価: 本体2,200円+税
ISBN:978-4-86780-069-0
内容
女性芸術家としての小説家コニーと写真家クローヴァーに対する、小説家ヘンリー・ジェイムズと歴史家ヘンリー・アダムズの発言や態度を通して、世界は男性によって支配されているという、19世紀末アメリカの男性中心主義=アンドロセントリズムを照射する。
目次
プロローグ◉二人の女性芸術家の不自然な死
第一章◉女性芸術家たちの運命
1 フィレンツェでの出会い
2 短編「ミス・グリーフ」の世界
3 ヒヤシンス通りからコリンヌの城館へ
第二章◉幼児化される女性小説家たち
1 書評家ヘンリー・ジェイムズ
2 オールコットを書評するジェイムズ
3 女性作家の死者略伝を書くジェイムズ
第三章◉ジェイムズとエデルとフェミニスト批評家たち
1 ある女性小説家の肖像
2 「狂気の物語」の作者
3 レオン・エデルのウルスン論
第四章◉女性写真家の誕生
1 ヘンリー・アダムズの妻として
2 「美と義務」
3 写真家クローヴァーのアルバム
第五章◉アンドロセントリスト・アダムズ
1 「男性の創った家族」
2 ミソジニスト・アダムズ
3 小説家ヘンリー・アダムズ
第六章◉「アダムズ・メモリアル」の謎
1 ロック・クリーク墓地のブロンズ像
2 「悲嘆」か「永遠の静寂」か
3 アンドロジニー vsアンドロセントリズム
エピローグ◉ポケットを奪われた女性たち
引用・参考文献
あとがき